代表の独り言★毎月更新

【代表の独り言8月号 演奏会が終わった】

先月の海の日、第19回定期演奏会が成功裏に終了した。何をもって成功と言うか色々揉めるところあるかと思うが、私としては次の基準で考えている。

次の事項が演奏会当日起きなければ成功とみなす。
1)団員が演奏中に熱中症で救急搬送される。
2)団員が前日飲みすぎて開演までに会場に到着できない。
3) 演奏に飽きた観客が会場内でバーベキューパーティーを始める。
4) テロリストが乱入して観客を銃で威嚇しながら演奏を堪能する。

以上のかなり困難な条件をすべてクリアしたので、今回の定演は大成功だったと断言できる。さらに練習ではミスが多発していたのに、本番では意外にミスが目立たなかったのと、指揮者の熱演に乗せられて団員一同陶酔の境地で最後まで演奏できたことが望外の喜びである。私も演奏に集中するあまり譜めくりを忘れ、コンサートマスターに譜めくりさせてしまうというハプニングもあり、周りから相当な顰蹙を買ったにも拘わらず、何食わぬ顔で最後まで弾き切ったのはお見事と言うほかない。

これだけ書くと当団に興味を持って入団希望される方も多いと思う人は案外少ないかもしれないけれど、興味があれば当ホームページを熟読頂いて「和」を大切にする運営方針に共感頂ければ、今世紀中に当団の練習を見学頂けるとありがたい。

実は私もヴァイオリン奏者として演奏会の事前準備は毎年怠らないのだ。管楽器奏者には直接関係ない話だが、弦奏者がどれだけ大変な準備をしているかを知ってもらいたい。まず演奏会2週間ぐらい前に4弦の張替えをやっている。今年はエヴァピラッツァに張り替えた。本来結構高価な弦だがネットで4弦17,200円という格安物を見つけた。弾いてみると予想外に柔らかい音が出る。力を入れなくても自然に音が出るので、いつも出ているガリガリいう音や弓が暴れることもない。音程が外れることはあるがこれは腕のせいかもしれない(それ以外考えられない)。さらにプロの奏者にいわせるとこの弦は寿命が長いという。一日7時間弾いて2年経っても音質が変わらないらしい。私の場合練習時間が短いから今後死ぬまで弦を替える必要はないだろう。

弓の毛替えも必要だ。今使っている「恐るべき弓」を購入した経緯は本欄24年4月号に記したとおりだが(何が恐るべき弓か、特に意味はないがこう書くと昨年4月号も読み返してもらえることを期待している)、毛替えも弓を買ったこの店(文京楽器)でやってもらった。ここの便利なところは予約して替える毛種を指定しておくと、1時間弱の待ち時間で毛替えを済ませてくれることだ。一旦預けて後日取りに行くという二度手間がないのが助かる。作業場の隣の部屋で時々作業具合を眺めながら仕上がりを待っていたが、なんとコーヒーとお菓子まで出してもらえたのには驚いた。毛替えでこれだけのおもてなしがあったのは初めてだ。ただし毛替えのお客さん全員にこんなサービスがあるかは分からない。私が飛び切り高貴な芸術家に見えたか、逆に放っておくと暴れだすような危険人物と判断されたかのどちらかだろう。

張り替えた新しい毛にどれぐらい松脂を塗ってなじませるかいつも悩むので職人さんに聞いてみたところ、コツは30往復ほどたっぷり松脂を塗りつけて、一度ブラシ(馬の毛の歯ブラシ)で松脂を落とし、仕上げに通常の塗り方で2,3往復塗るのが良いと言われた。私が普段使っている松脂はこの店で弓を買ったときに貰ったものなので、店に置いてあった松脂で職人さんに初塗りをやってもらった。これなら帰ってすぐに練習できるから助かる。普段使っている松脂を持参すれば誰でも初塗りをやってあげると言われたので、家に馬の毛の歯ブラシがない人にはお勧めだ。

最後に値段だが、イタリア上質(毛種)を選んだが税込み¥11,000だった。コーヒー代は請求されていない。他社に比べて遜色ないかむしろ割安ではないだろうか。ちなみに最安のモンゴルは税込み¥6,600だ。文京楽器から頼まれたわけではないが、1時間程度で作業が終わることと、松脂の初塗サービスがあるので、一度試してみることお勧めである。今回私は青葉フィル代表の名刺を置いてきたが、店内で暴れたり代金を踏み倒したりしていない。飽くまで高貴な芸術家を装っていたから、毛替えを頼むとき青葉フィルの団員と名乗っても問題ないはずだ、おそらく・・・